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「前歯だけ整えたい」「気になる1本だけを動かしたい」などの希望がある場合に選ばれるのが「部分矯正」です。歯並び全体ではなく、限られた範囲で歯を動かすため、「短期間で終わるのでは」と期待される方も少なくありません。ただし、実際の治療期間は、患者さんごとの口の中の状態や目指すゴールによって異なります。場合によっては思っていたよりも時間がかかることもあります。今回は、部分矯正の平均的な治療期間や、治療にかかる期間に差が出る理由、スムーズに進めるために意識したいポイントについて解説します。
1. 部分矯正にかかる期間は一般的に何ヶ月?
部分矯正は、歯列全体ではなく前歯や数本だけを動かす矯正方法です。治療範囲が限られている分、全体矯正よりも治療期間が短く済むケースもあります。ただし、すべてのケースが短期間で終わるわけではありません。
①平均的な治療期間は3〜12ヶ月
一般的に、部分矯正にかかる期間は3ヶ月から12ヶ月程度が目安とされています。どの程度まで歯を動かすか、仕上がりをどこまで求めるのかによって、必要な期間は変わります。
➁軽度の歯並びなら半年以内
「前歯が少しだけ傾いている」「すき間が少しある」など、軽度の歯並びの乱れであれば、比較的短期間で治療が終わるケースもあります。とくに目立つ部分のみを整える場合は、治療期間が比較的短い傾向があります。
➂装置の種類によっても差が出る
部分矯正には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などさまざまな方法があります。ワイヤーは、力のかかり方の特性から、比較的短期間で進むとされます。一方、マウスピース矯正では交換のタイミングや装着時間に左右される部分があり、個人差が生じやすくなります。
④治療の前に必要な処置がある場合も
むし歯の治療や歯ぐきの炎症の改善が必要な場合、矯正に入る前の処置に時間がかかることがあります。そのため、「実際に装置をつけるまでに数週間かかった」というケースもあります。
⑤噛み合わせまで調整する場合は長くなることも
見た目だけでなく、噛み合わせや奥歯の接触まで調整するとなると、部分矯正であっても1年以上かかることもあります。単純な歯の位置調整と異なり、噛む力や全体のバランスを整える必要があるため、治療期間が延びる傾向にあります。
部分矯正は比較的短期間での治療が期待されますが、治療の進み具合には個人差があります。スムーズに治療を進めるためにも、事前のカウンセリングで治療計画をしっかり確認しておくことが大切です。
2. 部分矯正の治療期間が変わる主な理由
同じように「部分矯正」と呼ばれる治療であっても、実際にかかる期間は人それぞれ異なります。これは、口腔内の状態や治療の目的、使用する装置や生活習慣など、さまざまな要因が関係しているためです。
①歯並びの状態
歯の重なりが軽度で、移動距離も短い場合は、比較的早く治療が進むことがあります。一方、歯が大きくねじれていたり、移動距離が長いと、時間がかかる可能性があります。加えて、骨の硬さや歯の根の長さも影響します。
➁治療の目標とゴール設定
「少し見た目が整えばよい」と考えるか、「しっかり噛めるように整えたい」とするかでも、治療に必要な期間は大きく変わってきます。見た目だけを重視する場合は数ヶ月で終わることもありますが、機能面の調整まで含めると時間がかかることもあります。
➂使う矯正装置の種類
ワイヤー矯正とマウスピース矯正では、力のかかり方や歯の動かし方が異なります。装置の種類によって、治療の進み方や期間にも違いが出ることがあります。
④日々の装着管理や生活習慣
マウスピース矯正では、1日20時間以上の装着が必要とされています。装着時間が不足すると、計画通りに歯が動かなくなり、治療期間が延びる原因となります。ワイヤー矯正でも、装置の破損や通院間隔が延びると、治療期間に影響することがあります。
⑤むし歯や歯周病などのトラブル
途中でむし歯が見つかったり、歯ぐきに炎症が起きたりすると、その治療が優先され、矯正の進行が一時中断されることもあります。口腔内の健康状態を保つことで、治療をスムーズに続けやすくなる場合もあります。
このように、部分矯正の治療期間は一律ではなく、さまざまな条件のもとで変わってきます。自分に合ったペースで無理なく進めていくことが、治療を続けやすくするポイントです。
3. 部分矯正を短期間で終わらせたいときの注意点と対策
部分矯正は、比較的短期間で行う治療法ですが、治療期間を縮めたいからといって無理をすると、かえって時間がかかる場合もあります。できるだけスムーズに進めるためには、いくつかのポイントをおさえておくことが重要です。
①装着時間をしっかり守る
マウスピース矯正では、1日20時間以上の装着が基本とされています。装着時間が短くなると歯が予定通りに動かず、治療が長引く原因になります。外したまま過ごす時間が長くならないよう意識することが大切です。
➁自己判断で装置を調整しない
治療期間を早めたいからといって、自分の判断で装置を触ったり、交換時期を早めたりするのは避けましょう。歯や歯ぐきに過度な負担がかかり、痛みや炎症の原因になる可能性があります。装置の扱いについては、歯科医師と相談の上で行う必要があります。
➂通院スケジュールを守る
歯医者での調整や確認は、予定通りの進行に欠かせません。通院が予定より遅れると、その分治療も長引くことがあります。なるべく予約通りに来院できるよう、スケジュール管理を工夫することも大切です。
④歯の健康を維持する
むし歯や歯ぐきの炎症が起きると、矯正治療を一時中断する必要が出てきます。矯正中は装置のまわりに汚れがたまりやすくなるため、丁寧な歯磨きやフロスの使用など、毎日のケアを欠かさないよう心がけましょう。
部分矯正を計画通りに、できる限りスムーズに進めるには、患者さん自身の協力も欠かせません。治療のゴールに向けて、丁寧に取り組んでいくことが重要です。
4. 静岡市葵区の歯医者 かみや歯科の矯正治療
歯列矯正は、「見た目をきれいにするための治療」と思われがちですが、実は噛み合わせの改善やむし歯・歯周病予防、発音の向上にもつながる重要な治療です。
静岡市葵区の歯医者 かみや歯科では、マウスピース型矯正・プチ矯正/部分矯正・こどもの矯正に対応しており、患者さん一人ひとりの症状とご希望に合わせたオーダーメイドの矯正治療を提供しています。
➀総合歯科ならではの矯正治療
矯正治療は一度始めると数か月〜数年にわたる継続的な取り組みが必要です。
かみや歯科は総合歯科医院なので、治療中の歯の不具合に対しても迅速に対処することができます。
➁マウスピース矯正で幅広い症例に対応
出っ歯や受け口、ガタガタの歯並びなど、さまざまな症状に対してマウスピースを使用した矯正治療の計画・ご提案をしています。
透明のマウスピースを使用するため、周囲の人に気づかれにくい矯正治療です。
➂気になる部分だけのプチ矯正/部分矯正
豊富なプチ矯正・部分矯正の治療経験から、患者さん一人ひとりの気になる症状に対して的確にアプローチする施術計画をご提案します。
静岡市葵区で矯正治療を検討されている方はぜひかみや歯科までご相談ください。
まずは、患者さんの一人ひとりのお悩みを詳しく伺い、将来の健康を考えた最適な矯正治療計画をご提案します。
まとめ
部分矯正の治療期間は、一般的に3〜12ヶ月程度が目安とされています。ただし、歯並びの状態や治療目標、使用する装置の種類などによって期間には個人差があります。マウスピースの装着時間や通院頻度、日々の口腔ケアなど、患者さん自身の取り組みも治療の進行に関わります。無理に早めようとせず、歯科医師と相談しながら着実に進めていくことが大切です。
静岡市葵区周辺で部分矯正を検討中の方は、かみや歯科までお気軽にご相談ください。
監修:かみや歯科 院長 神谷 欽也
資格
歯科医師
略歴
日本大学歯学部 卒業
神谷小児歯科(松本市)
生坂村歯科診療所
松本歯科大学障害者歯科
かみや歯科 開院
所属学会等
静岡市歯科医師会医療管理部
日本小児歯科学会
日本睡眠歯科学会
日本一般臨床医矯正研究会
SLA Bimler研究会(矯正)
即時荷重研究会(インプラント)
ソクラテスの会(インプラント)